★経済・産業・技術開発問題★
9.さて、日銀が無利子で大量の資金を金融機関に供給してくれる(ということは、今まで日銀が担保として認めなかった信用度の低い会社の手形・小切手も担保として認めたということ)で、先ほどの「無担保コール翌日物市場」では事実上、マイナス金利での取引になってしまいました。つまり「Aという銀行が100万円をBという銀行に融資しても利息がついて戻るどころか元本割れして99万円しかかえってこない」ということです。さらに外資系(大体アメリカ)の銀行が、マイナス金利で入手した「円」をさらにマイナス金利で「コール市場」に放出。日本の銀行は「他の金融機関に資金を貸せば、元本割れしてどんどん損をする」ということになってしまいました。(;;)このときの外資の思惑は「これだけ多額の当座預金を抱えて万が一日銀破綻が起こったら(当然日銀が日本円をじゃんじゃん作って大量にばら撒けば、円の価値が下落する)大きなリスクと成るので、与信枠のある銀行に円資金を放出してしまおう」というものでした。
京都大学で太陽の次の活動の兆候を観測しました。「おいら景気変動理論」では今年秋以降景気は基本的に上昇トレンドに入りますが、おいら自身がどうも景気要因の一つのようなのでまだ不確定です(^^;
その後、2008年後半になってから、各国の天文台で黒点が0の日が多く観測されるようになっています。この写真は2009年4月9日NASA撮影のものですが、黒点が一つもありません。景気の基礎的な要因である太陽活動の上昇が不確定ということは、各国ともその間借金を重ねて多額の財政出動をしないと、経済が動いていかないことを意味しています。現在、中国では再び物々交換が流行り始めているそうですが、財政赤字が増えると「通貨価値」への信頼が下がっていく可能性もあります。そうした点でも「未曾有の危機」ではありましょうヽ(’’)









これは、財務省の「60年償還ルール」の正当性を説明した図ですが、ちょっと家計簿を付けられる程度の人なら、誰でも”おかしい”と気が付きます。この図の前提条件として、@税収が一定か増収であること。A毎年度の国債発行額が一定額であること。という前提条件がクリアできなければ、机上の空論でしかないからです(・・:





| 平成22年度政府債務 |
|
国債整理基金の資金繰り状況等についての仮定計算
(単位:億円)
| 年度 (平成) |
要償還額 | 借換債 収入 @ |
定率・差減 額繰入等 A |
他会計 から繰戻 B |
運用益等 C |
財源計 @〜C |
無利子 貸 付 |
年度末 基金残高 |
年度末 公債残高 |
利払費 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 21 | 1,004,000 | 909,900 | 102,600 | 900 | 1,600 | 1,015,000 | 1,000 | 119,300 | 5,810,600 | 96,800 | |
| 22 | 1,054,800 | 959,600 | 103,800 | 900 | 900 | 1,065,200 | 1,000 | 128,800 | 6,102,000 | 107,100 | |
| 23 | 1,083,100 | 981,100 | 107,500 | 900 | 900 | 1,090,400 | 1,000 | 135,100 | 6,407,400 | 119,200 | |
| 24 | 1,154,200 | 1,046,100 | 111,200 | 900 | 900 | 1,159,200 | 1,000 | 139,000 | 6,713,800 | 133,200 | |
| 25 | 1,207,900 | 1,093,000 | 116,600 | 1,000 | 1,000 | 1,211,500 | 0 | 142,700 | 7,016,100 | 148,700 | |
| 26 | 1,203,800 | 1,085,300 | 121,800 | 1,000 | 1,000 | 1,208,900 | 0 | 147,800 | 7,316,500 | 160,400 | |
| 27 | 1,260,200 | 1,131,400 | 123,600 | 1,000 | 1,000 | 1,256,800 | 0 | 144,400 | 7,605,400 | 173,200 | |
| 28 | 1,293,200 | 1,159,100 | 128,400 | 1,000 | 1,000 | 1,289,200 | 0 | 140,500 | 7,890,900 | 185,200 | |
| 29 | 1,345,000 | 1,194,600 | 132,800 | 1,000 | 900 | 1,329,000 | 0 | 124,500 | 8,162,000 | 196,300 | |
| 30 | 1,403,700 | 1,259,600 | 132,700 | 900 | 800 | 1,393,700 | 0 | 114,500 | 8,440,000 | 207,700 | |
| 31 | 1,360,800 | 1,235,200 | 136,900 | 800 | 800 | 1,373,500 | 0 | 127,100 | 8,738,500 | 216,800 | |
| 32 | 1,445,400 | 1,297,300 | 141,300 | 800 | 900 | 1,439,900 | 0 | 121,700 | 9,016,800 | 227,200 | |
| 33 | 1,446,600 | 1,301,300 | 146,000 | 700 | 900 | 1,448,500 | 0 | 123,600 | 9,300,100 | 236,900 | |
| 34 | 1,475,300 | 1,324,300 | 150,300 | 600 | 900 | 1,475,700 | 0 | 124,100 | 9,579,900 | 246,200 |


以前にも、日銀は「日銀法」の制約があるので、景気を直接上げたりすることはできない!と述べましたが、この白川・日銀総裁はどうも、時々「日本銀行」の範囲を超えて暴走するらしく、先般の「菅ー白川会談」で、「円高抑制・景気回復に向かって政府と協力する」とまで、明言してしまいました。





