★何故景気は変動するのか?おいらの景気変動理論(初レポート’92年9月、’2005年3月本HPで公開、2008年10月改訂)★
*1この理論はおいらのオリジナルですので、無断転載は禁止ですm(_ _)m


ツイート
★それはM地所に勤めることから始まった★

‘90年12月〜‘94年6月まで大手不動産会社のM地所に勤めました。この会社の面白いところは「盆暮れの休みに宿題が出る」(当時)ことで、大体レポート用紙2〜3枚くらいで、レポートを出さねばならないのです。で、おいらが最初に出したのが「データーから見る直間経費の比率」で潰れた会社とバブル崩壊にも関わらず倒産してない会社の財務諸表を比較し、「間接経費20%以内に抑えないと会社は倒産する」というものでした。これが、一橋をトップで出て、一介の営業マンから叩き上げたという専務の目に留まったらしい。。次の4月で主任に昇進してしまった。。
その次に書いたのが「自然科学の本を読むのが好きな社会科学系」のおいらの面目躍如「太陽の活動と景気変動との相関関係」というレポートでした。よって、会社以外では、本邦初公開です!!なお、これで専務から「天才だ〜」とか言われて本社に異動。。社内いじめに。。

★きっかけは〜★

「学研ムックの太陽系」の本を読んでた時、過去150年の太陽活動についてのグラフ(黒点数推移)を見てて「ふーん、10〜12年くらいの周期で活発になったり、低下してるんだな」と思ったことです。で、別の日に「産業革命以来の景気変動」という経済関係の本を読んでて「ふーん、10年から12年くらいの周期で変動してるんだな〜」と思って。ん?(・・)「太陽もおんなじ周期じゃなかったっけ?」両方のグラフを重ねてみました。すると、80〜90%以上の確率でグラフの形が一致することに、気づきました。
最近の太陽活動
実は、その後火事を出してしまって、150年分もの貴重なデーターは灰になりまして、ネットで調べてここ10〜20年分のデーターしか出せないので、分かりづらいと思いますが、長期で見れば見るほど、驚く程の一致点があります。

★これまでにあった景気循環論★

1.キチンの波:アメリカの経済学者J.A.キチンが1923年の論文で、主張。「企業の在庫変動」に起因する約40ケ月周期の短期波動。
2.ジュグラーの波:フランスの経済学者J.C.ジュグラーが1860年の著書で主張。「企業の設備投資」に起因するとし、約10年の周期の中期波動。
3.クズネッツの波:アメリカの経済学者S.S.クズネッツが1930年に主張。「世代交代による建設需要」に起因するとして、約20年の周期で変動するとしている。
4.コンドラチェフの波:ロシアの経済学者N.D.コンドラチェフが1925年に主張。シュンペーターによって名づけられた。「技術革新と戦争」に起因するとして、約50年の周期で変動するものとされている。長期波動とも呼ばれる。
さて、では「太陽の黒点数と景気変動」とはどのような関係になっているのでしょう?「太陽の黒点数」に関しては、NASAに1700年代からの数値データーがありますが、景気動向に関しては日本では大企業景気動向一致指数(内閣府)が1980年から、また主に中小企業の景気動向である「日本商工会議所・景気動向調査」が1989年からしかなく、数値として長期で比較することができませんが、1980年以降の部分だけでもグラフにしてみましので、ご覧ください。

上のグラフを見てください。黄色が黒点数の推移です。(画像処理ソフトの具合が悪く途中で線が書けなくなってしまったため、文章で説明します)1986年〜1991年までは、有名な@「バブル景気」, 93年〜97年はバブル崩壊への政府の景気対策で公共事業が増加したことによるA「カンフル景気」、2000年〜2001年はB「ITバブル景気(IT産業の株価が高騰した)」、2002年〜2006年は日銀の早見・福井総裁のゼロ金利・金融緩和によるC「金融緩和景気」です。@・Bは太陽の黒点数上昇に伴う「自然のリズムによる景気上昇」、A・Cは政府・日銀の政策による「人為的景気上昇」です。
さて、従来の経済学による「景気循環」に関しては、*2 いろいろな循環周期 景気循環にはさまざまな長さのものがあることが,主に欧米諸国のデータについて経験的に知られている。これらは周期が長いものからリスト・アップすると, 初期の発見者にちなん で,@周期が50−60年のコンドラチェフの波,A周期が約20年のクズネッツの波,B周期が7−10年のジュグラーの波,C周期が約40ヵ月のキチンの波,である。これらはまた,循環の長 さや主要な牽引役を基準としてそれぞれ,@長期波動,A建築・建設循環,B中期循環(主循環) ないし設備投資循環, C 短期循環( 小循環)ないし在庫循環,と呼ばれている(注5)。  戦前・戦後を通した日本経済についても,こうした欧米諸国とほぼ同様の周期を持つ循環が検証されている。次節以降の分析が対象とするのはもっぱらCの短期循環ということになるの で,ここでは日本経済のより長い波動について簡単にふれておこう。長期の循環の時期区分に関しては,現在までに多くの報告がなされている。(ただし,@のコンドラチェフの波につい ては,最近その存在に言及される場合が増えているものの,日本の場合にそれを断定的に云々するにはデータ不足のようであり,以下でも対象外とする 。) これらは, 景気循環の局面 をどのような指標をもとに判断するか,あるいは利用可能な統計データをどのように加工するか,といったアプローチ法の違いによって細部では微妙に異なったものとなっている。しか し,そうした違いを斟酌したとするならば,長期の景気循環の時期区分については,むしろほぼコンセンサスが得られているというのが現状であろう。
と言われていましたが、 「以上の説は1.「キチンの波」は過去の景気変動のデータを見ても分かるとおり、「景気を僅かに上下」させるが、大きな景気変動を予測することはできない。2.その起因するとする根拠は異なるものの2〜4の波は「約10年の倍数」であり、同じものである。これは、ジュグラー、クズネッツ、コンドラチェフらが、たまたま、景気循環の中に「10年前後の倍数」の周期を見つけて、後からその根拠として「企業の設備投資」「世代交代」「技術革新と戦争」をこじつけたに過ぎないこと。3.これらの理論はいずれも第二次大戦前後に提起された説であるが、当時と比較すると、「技術革新による企業の設備投資」のサイクルは数年程度に早まっており、また「世代交代」による需要も小学生〜定年退職者までが携帯やパソコンを使いこなす時代にあっては、必ずしも「明確な波」とはならないこと。「戦争」による需要も確かに第二次世界大戦までは50年程度の周期で「大戦争」が勃発していたが、現代においてはほとんどが「局地的な民族紛争や宗教戦争」であり、これも「景気循環の波」を説明するには不十分である。 という点で、「もともと景気は何故変動するか?」について説明することはできない理論を現代の経済学は通説としてきた。ということが言えます。4.これらの「理論」は「景気・不景気」が過ぎた後になってから検証して、「あれはキチンの波だった。コンドラチェフの波だった」と分析はできますが、あらかじめ「景気の循環を予測することができない」というさらに重大な欠点があります。
それに対して1.「おいらの景気変動説」も約10年を基本周期とするが、起因する要素として「太陽の活動が人間の脳に影響を与える」ことをベースとしており、いわば「自然科学的景気循環論」であるという点に相違がある。2. 「月の満ち欠けが人間の生死のリズムと関係がある」ことはデーター上医学界の常識となっていますが、太陽はそれよりも大きな影響(地球への太陽エネルギー、台風、温暖化、磁気嵐、太陽由来電磁波の増減など)を与えており、人間の社会活動に関して、「月以上の影響」を与えていることは想像に難くありません。(−−)3.「景気循環」はこれら従来の学説よりシンプルなもので、「太陽の活動量(黒点数)」を基礎要因として、そこに各国の政策的要因、資源要因、国際金融要因などをプラス・マイナスして得られる総和に過ぎない。ということになります。 4.もっとも重要なことは「太陽の活動量(黒点数)」のデーターを観測することで、「景気変動をあらかじめ予測することが可能であり、政策的にそれらの変動を緩和させることが不可能ではない」ということにあります。(^_^)

★今後の景気動向の基礎要因★

2007年時点では、太陽の黒点数は1ケタ代で推移しており、もうまもなく底となります。と旧ファイルでは述べていたのですが、2008年初頭、国立天文台・NASA共に新たな黒点の活動場所(黒点は活動が活発になる場所が毎回変わる)が観測されたにも関わらず、その後も活動が活発になりません。過去にもマウンダー極小期の1645年〜1715年の間は30年間で50個の黒点しか観測されず各地で冷害が相次ぎました。 今回もこうした事態(当然、当時の冷害も当時の社会としては不景気を招いた)になる可能性があります。2001年以降続いた太陽黒点の減少に伴う「景気後退局面」はFRB(アメリカ連邦準備金委員会)と日銀の共同作戦によるマネーサプライ緩和(金融機関に中央銀行が札を印刷して普通なら日銀が引き取らないような「怪しい小切手」なども担保にして、金融機関に金融機関に円札を配りまくった)によって、日本の場合で、年間380兆円レベルで現生を金融機関に流し続け、金融機関を『シャブ漬け』状態にして「金余り」を起こし、企業等への融資を増加→設備投資の増加をさせて、乗り切ったわけです。おいらはこの『大本営財務省発表!イザナギ景気超え』『平成シャブ漬け景気』と名づけました。ではこの人為的に日銀が「札をばら撒く」ということにより強引に回復させた景気の実態とはなんだったのか?それは、『日本企業の技術力の低下』です。通常、企業経営というものは不景気→無駄な経費・作業の効率化による経費削減→新規技術の開発→次の好景気の波に乗る。というパターンを辿るわけですが、例えば「地球温暖化・エコ」が叫ばれながら、自動車各社はバイオ燃料車や燃料電池車が有効であることが分かっていながら、とうとう日本の技術では開発できず、トヨタ・ホンダ・三菱はそれぞれブラジル工場でブラジル人技術者に開発を手伝ってもらって、ようやく2007年からブラジル(バイオ燃料75%以上使用が法制度化している)での販売を開始できました。燃料電池に至っては、試作品自体は、おいらが千葉市に住んでいた時代東電富津発電所で国産1号機(1Kw/hの小さなもの)を見学したのが平成2年頃だったので、もう15年も開発に費やしても、やっと試験的に2009年からリース販売開始の見通しとなった訳です。(なお、ハイブリッド車の開発はバブル崩壊1992年〜ITバブル2001年までの景気低迷期に開発されたもので、今回の景気低迷期(2001年〜2007年)は新規技術は自動車産業は何も際立ったものが無いことになります。ヽ(’’)では、次の「自然のサイクルによる景気回復期はいつか?」それはズバリ予測不能の状況(−−)キッハ゜リ次のグラフはNASAの太陽黒点の増加予測グラフですが、あてになりません。
ps。追記:今回の太陽の活動低下(極小期)は今までのパターンに比べてもかなり長いようです。京都大・NASAなどの観測によると、「次の活動領域」(太陽は活動が活発になる場所が毎回異なる)が発見されてはいるのですが、かなり立ち上がりが悪いようで、下手をするとこのまま、活動が活発にならず、自然のリズムとしての景気は、しばらく訪れない可能性も出てきました。これ等を解消するには、人為的に原油・穀物などの投機市場を閉鎖する。食料を使わないバイオ・エネルギーの大増産。農業の工場化(カゴメにプラントがある)による日本の大規模農場を増加させ、自給率を高めるなどの方策が必要でしょう!相変わらず「減反(穀物不足の今年も20万ヘクタールやると脳水症は息巻いている)と補助金垂れ流しのための農業政策では、この難局は乗り切れません!!このままでは、原油・穀物・鉱物共に天井知らずで値上がりしていくでしょう(#−−)まさに食べ物まで金に換えてしまった『ミダスの黄金の手』を地で行く無能さです!
ただ、中国に関しては今までの過剰な設備投資と環境負荷(汚染)を改善するためにかかるコスト&サブプライム関連証券を世界で最も多く買っているという状況から、失速する危険性が高いと言えます。中国関連事業の方は早めに撤退しておいた方が無難でしょう! *1最近になって知ったのですが、おいらの前に「太陽活動と景気変動の相関関係」に気がついていた人々がいました。(^^;
1人はウィリアム・スタンレー・ジェヴォンズ(William Stanley Jevons、1835年9月1日 - 1882年8月13日)は、イギリスの経済学者・論理学者。彼は、彼の著書『経済学理論』("The Theory of Political Economy"、1871年)の中で、「最終の」効用(限界効用)による価値理論を詳しく説明した。ジェヴォンズの著作は、オーストリアのカール・メンガー(1871年)とスイスのレオン・ワルラス(1874年)による同様の発見を通して、経済思想の歴史における新しい時代の始まりを刻印した。貨幣や景気循環に対する分析も著名で、景気循環と太陽黒点の関係を示した太陽黒点説が特に有名である。 ジェヴォンズは1835年、リヴァプールで生まれた。ジェヴォンズは1854年、ロンドンでの自然科学の研究を中止し、シドニーで試金官として働いたが、そこで経済学への関心を持つようになった。1859年にイギリスへ帰ると彼は、価値の限界効用理論の概略を述べた『経済学の一般的数学理論』("General Mathematical Theory of Political Economy" 、1862年)と、『金の価値における深刻な下落』("A Serious Fall in the Value of Gold" 、1863年)を出版した。ジェヴォンズによれば、生産物の追加的1単位が消費者に与える効用や価値は、消費者が既に得た生産物の単位の量(少なくとも生活を維持するだけの相当量)と逆の相関関係がある。と説きました。
もう一人は「太陽が変わる景気が動く 経済学と自然科学の間」桜井邦朋・嶋中雄二(共編)、同友館、1989年4月。太陽物理学の権威・桜井博士(現神奈川大名誉教授)と元三菱UFJ証券経済研究所の嶋中雄二氏の共著で、黒点と景気には関係があるという本が出版されていました。
もっとも、おいら自身が「見つけた」時点ではこの両者の著書も名前も知りませんでした(^^;現在も、田舎なので彼らの著作物を読む機会が無く(図書館に置いていない)、詳しくは、分かりません(以上のことはwikipediaでたまたま見つけた記事を転載しました)


★何故、太陽の活動の変動が社会や人間の経済活動に影響を与えるのか?現在まで分かっている「脳科学」から見た太陽と人間との関係★

(写真:NASA) 地球に住む我々を含むすべての生命にとって太陽は重要な存在です。*3太陽は典型的なG2型の恒星です。 また、太陽は私たちの銀河系に1000億個以上ある恒星のうちの一つです。 直径: 1,390,000 km. 質量: 1.989e30 kg 中心核の温度: 15,000,000 K. 表面温度: 5800 K
太陽は、太陽系の中で最大の、 しかもとびぬけて大きな天体です。 太陽系の全質量の 99.8% を太陽が占めています。 (さらにその残りのほとんどが木星のものです)。 現在、太陽の質量のおよそ 75% が水素で25%がヘリウムです それ以外のもの(「金属」)は 0.1%ほどしかありません。この割合は、太陽が中心核で水素をヘリウムに 変換するにつれてゆっくりと変わっていきます。 太陽の一番外側は差動回転しています。つまり、太陽の表面は、 赤道では 25.4日に一回の割合で回転していますが、両極付近では一回転に 36日かかるのです。こんな変なことがおきるのは、太陽というのは、 地球のような固体ではないからです。同じようなことが、 ガス状惑星でもおきています。 太陽の中心核は固体のように回転します。 太陽の中心核では色々な条件が極端なものになっています。 温度は1500万Kで、圧力は2500億気圧です。 中心核のガスは水の150倍の密度に圧縮されています。 太陽が出しているエネルギー (3.86e33 エルグ/秒 または 38億6000万メガワットの1兆倍) は、 核融合反応によって 作られます。毎秒、約7億トンの水素が約6億9500万トンのヘリウムとガンマ線 の形の 500万トン分のエネルギー(=3.86e33 エルグ)に変えられます。 このガンマ線は、太陽の表面に向かって進むにつれて、エネルギーが 吸収されてはずっとずっと低い温度で再放出されるということを絶えず 繰り返すので、表面にたどり着く頃にはほとんどが可視光線になっています。 表面へのみちのりのうち最後の20%では、放射よりも 対流 で運ばれるエネルギーの方が多くなります。 一個の光子が表面に出てくるまでに約5千万年もかかります。 太陽の表面は、光球と呼ばれ、温度は5800Kです。 黒点 は「冷たい」部分で、3800Kしかありません(まわりと較べると暗く 見えるのです)。 黒点は非常に大きくなるものがあり、直径が 5万km になることもあります。 黒点は、太陽の磁場の働きで発生しますが、その仕組みは複雑で、あまり 良くわかっていません。

では,宇宙空間に放射されている太陽のエネルギーのうち、地球の表面ではどのくらいのエネルギーを受け取っているのでしょうか?左の図はNASAのものを日本語訳にして転載した図ですが、地上における太陽のエネルギー(光・熱・電波などすべて)をエネルギーに変換できた場合たった、1uに降り注ぐエネルギーで、人間の必要とするエネルギーの1年分が賄えるほど、膨大なものです。(^_^)では、太陽の黒点が最も多いとき(極大期という)と、最も少ないとき(極小期という)の地上におけるエネルギーの差はどのくらいあるのかというと、*4たった、0.08%に過ぎません。 しかし、例えば、温暖化ガスとして有名なCo2でさえ、「300ppm台が400ppm台になったら、大変な気候変動が起こる」と云われていますが、この300ppmというのは、%にすると、たったの0.03%に過ぎません。ましてや、地球にこれほど膨大なエネルギーをもたらしている太陽のエネルギーが0.08%も変動するというのは大変な事態な訳ですヽ(’’)
では、太陽の活動が低下している時期(極小期)と活発な時期(極大期)では、太陽の放出するエネルギーの内、何が異なるのでしょう?

これは、太陽の出す紫外線と電波の推移を表したグラフ(*5)においらが、黒点数の大雑把な推移を書き加えた図ですが、電波〜可視光線(も電磁波の一種)〜X線を含めて全電磁波の周波数帯で0.08%程度の増加が見られますが、「目に見えない」という意味で、紫外線と電波の強度変化を転載してみました。
この「0.08%の違い」が人間の脳=意識に何をもたらすのでしょう?次章では「生物学的側面」から考えてみますヽ(’’)

★脳内伝達物質から疲労まで左右していた太陽エネルギー★

さて、脳と太陽との関係に入る前に、ご存知の方も多いでしょうが、電波・光・電磁波とはなんぞや?という基礎知識から整理してみましょう(^^)


では、人間はこれらの「太陽エネルギー」をどこで感じているのでしょう?無論ご承知のように、主な器官は目です。他に肌などでも太陽電磁波の強弱を感じ取っています。では、この「見る」「感じる」ということは「生物学的な意味での人間」にとってどういうことなのでしょう?「目」を例にして考えて見ましょう!
左の絵は人間の眼球を縦にカットして見たものです。外部から入った「光=0.004mm〜0.008mmの長さの電磁波」は、レンズである「水晶体」でピントを調節され、眼球の裏側にある網膜で像を結びます。この「光の刺激」を受けた網膜の細胞は、受けた光の色(周波数)・明度・輝度などの情報を電気信号に変えて、視神経に送ります。細かく言うとこの段階では人間には何も見えていません。 視神経から伝達された「電気信号化」された「光」は大脳の後頭部に伝わり、そこから「光の色=電磁波の周波数」・「強さ」・「形」などによって大脳の各部分に情報が伝わり、最終的に「脳によって画像として合成されて始めて『物が見える』訳です。かつて、デジタルカメラが出来る以前、フイルムカメラしか無かった時代、おいらたちが高校生の時の「生物」では、水晶体と網膜の関係をカメラのレンズとフィルムに例えて説明していましたが、実は、人間(動物)が物を見るということは、デジタル・カメラに非常に近いのです。デジタルカメラもレンズから入った光を「映像エンジン」と呼ばれる素子が電気信号に変えて、それを、光の周波数・明度・輝度・形などを組み込まれたワンチップマイコンが解析して、「画像化」しています。つまり、目やデジカメのレンズはアンテナの役目であって、実際に「画像化しているのは、脳や電子回路」であるのです。
余談ですが、全ての生物が人間と同じ色が見えている訳ではありません。(つまり、同じ色を脳が画像処理していない)人間は「光の三原色(赤・緑・青)」の組み合わせで色=光の周波数を画像処理していますが、猫や犬などは「緑・青」の二原色、鳥類・有袋類・昆虫類などは「赤・緑・青・紫外線」の四原色を画像処理しています。また、人間でも稀に(特に女性に多い)「赤・青・緑・紫外線」の四原色が見える遺伝子異常がある場合があります。つまり、生き物によって見えている世界が違う(場合によっては人間も個人差が微妙にある)ということです。おいらも、不思議な経験をしたことがありまして、ある日突然に人の体から出る「気」が見えてしまったことがあります。普通の画像と重なってその人の体を取り巻くように赤やピンクのモヤモヤしたものが、見えてしまって「これがオーラというものか〜!」と思いましたが、(無論、このときは健康そのものでなんらの薬も飲んでいない)良く考えたら、ちょうどサーモ・グラフィー(赤外線カメラ)の画像と通常の画像を重ね合わせた画像と同じで、この現象は1週間ほどで無くなりましたが、このときのおいらは(おいらの脳は)赤外線〜紫までを何かの具合で脳が画像として処理していたということになります。(^^;

さて、いよいよ「本題」の『この0.08%の太陽電磁波の差が人間の脳にどういう変化を与えるか』という問題に入ります。

@目(眼球)から入った光(太陽光)は、網膜で電気信号に変換され、視神経を通じて後頭部で画像として処理され→その情報は大脳皮質・脳幹部・小脳などへ伝達されます。これは、当然「見えたもの」が「危険なものか、何か」を判断し、体をどう動かすかを脳の各部位が体に命令をするためです。
A脳幹部へと伝わった情報は、「光刺激」として脳内神経伝達物質であるセロトニンを縫線核で作り、放出します。

この*6セロトニンの分泌される量は、原料のアミノ酸・トリプトファンの食事などからの摂取量・太陽光などの環境要因によるトリプトファン水酸化酵素の増減によって頻繁に変化します。(この辺がいわゆる快感を司るドーパミンの原料であるアミノ酸・チロシンの体内濃度が一定に保たれており、食事などでは変化しないのと異なる)、また暗くなり目から入る光(太陽光)量が少なくなると、松果体で分解されて睡眠ホルモンであるメラトニンとなり、次第に睡眠を取るための準備に脳や体が入っていきます。
cf.この明るいとセロトニンが分泌されて活動的になり、暗くなるとメラトニンに分解されて睡眠に入るという1日の人間の活動リズムを「概日リズム」といいます。 では、この太陽光の量が減りセロトニン&メラトニンの分泌が減少すると、脳内でどのようなことが起こるのでしょう?以下の例は極端なもので、通常は太陽の活動が低下している時期にも病気といえるほどの症状は出ませんが、傾向として、「太陽光を浴びるのが減ると、脳にこういう影響が出る」ということを理解してください。
セロトニンは、昼間、人間の正常な情動(感情や行動)や快情動(達成感)を司っているホルモンです。また、各器官が正常に働いているかをチェックしています。暗くなって、このセロトニンが分解されてメラトニンの量が増えてくると、正常な眠気が起こります。何らかの原因(太陽光に限らず、生活リズムの乱れなど)でこの1日の体内リズム(概日リズム)が乱れると。
*7@「概日リズム」の乱れによる睡眠障害{睡眠障害が元となる病気として生活習慣病 肥満 糖尿病 高血圧 虚血性心疾患 動脈硬化, 狭心症, 心筋梗塞)うつ病 産業事故 睡眠障害と生活習慣病との相関・出展: 兼板佳孝博士 (日本大学医学部社会医学講座) 切れる子供 不登校 (慢性疲労症候群) NHK 「クローズアップ現代」 2005年1月5日 「子どもの睡眠が危ない」 脳細胞の発達阻害 NHK 「10min.ボックス」 2007年第5回 「睡眠不足の危険知っていますか?」 認知症 NHK 「ためしてガッテン」 2006年4月26日 「体内時計の新改善術」}なども云われている。
A「うつ病」「パニック症候群」
B「不登校」(朝起きられなくなるため)
C「慢性疲労症候群」(いつも疲れていて何もやる気にならない。起きるのもつらい)
などの神経性の病気になります。
これらの治療として、現在、*8SSRI(セロトニン再吸収阻害剤・セロトニンは分泌された後神経シナプス内に再吸収され、再利用されているーそのくらい分泌量が元々少ないーが、その再吸収を妨げる薬。や、ドーパミン(快感物質)分泌剤などが使われています
がそれ以外に*9光療法(ひかりりょうほう)が、一部の睡眠障害やうつ病に有効とされて治療法に使われています。
この「光療法」とは、睡眠障害 概日リズム睡眠障害 睡眠相前進症候群 睡眠相後退症候群 うつ病 季節性情動障害などの患者に対して、高照度の光を浴びせる(または浴びせない)ことで生体リズムを整えて、これらの病気を治療するものです。ヽ(’’)
では、再び以上のことを踏まえて、「太陽の活動リズム」の問題に戻りましょう。
先ほども述べた通り、太陽活動の極小期と極大期には地球が受け取るエネルギーは0.08%変動します。大したことの無い数字のようですが、やはり前述の太陽の放出エネルギーにこの数字をかけて見ましょう!太陽の放出エネルギーは38億6000万×1兆Mwです。この0.08%が変動するのですから、一般家庭で使われるKW単位にすると、3,860,000,000×1,000,000,000,000×1,000×0.0008=3,040,000,000,000.19=約3兆400億KWのエネルギーが変動することになります(・・)
一人一人の人間にとっては、うつ病になるほどでは無くとも、太陽の活動が低下していく時期にはだんだん社会全体として「うつ状態」になって行き、太陽の活動が活発になっていく時期にはだんだん躁状態になっていく訳です。これらには主に太陽光のうち紫外線が関係しているという説もありますが、他の電波領域も変動するので、今後の脳科学の研究の進展を待ちたいと思います。
また、今後の太陽の活動に関して、*10「太陽全体の活動が10〜15年前に比べてかなり低下している。観測史上、これほど長い低迷期が続いたことはない」との意見もあり、予測不能の状況になってしまいました(^^;
★この理論の特徴★

1.「太陽活動と人間の経済活動とはデータ的に相関関係がある」
2.「太陽の活動」が活発になると、人間の「消費行動」「生産行動」「新製品開発」などの経済活動が活発になる。
3.その「人間社会の経済活動」のピークは、「太陽の活動」のピークと同期もしくは1年程度の範囲で遅れる。
4.よって、「太陽の活動(黒点数)」を観測したデータがあれば「景気の変動」「景気・不景気のピーク」を知ることが出来る。
5.また、景気のベースメントは10〜12年周期である。
6.もし、実態経済と一致しない期間がある場合は、他の「不確定ファクター」(不良債権・資源高騰・マネーサプライ・戦争など)があるものと思われる。
7.以上のことは、目や肌を通して「太陽の活動の大小」を人間が感じ取ることで、「神経伝達物質」が増え、「やる気」を喚起し、「社会活動」「企業の新規開発意欲」「設備投資意欲」「消費行動」を活発にするものと思われる。


*2旧大蔵省財政金融研究所「ファイナンシャル・レビュー」March-1991「戦後日本の景気循環:定型化された事実」
*3ビル・アーネット「太陽」より;更新日: 1995年6月18日日本語訳 1995/08/11 矢吹 洋一
*4国立天文台2008・4・3おいらのメールに対する回答
*5「太陽ーその素顔と地球環境との関わり」ケネス・R・ラング著渡辺尭、桜井邦朋訳
*6「精神医学の分子生物学」スティーブン・E・ハイマン著
*7「疲労・及び疲労感の分子・神経メカニズムの解明」筑波大・岡戸信夫 「疲労状態における快情動の神経機構」関西福祉科学大・志水彰 他
*8「疲労病態の治療技術の開発」大阪大・鳥取大
*9精神科医のノーマン・E・ローゼンタールを含む複数人のグループによって、季節によって症状が出る時期と出ない時期があるうつ病患者の研究を行った成果として、1982年に高照度光照射療法が確立された。
*10米・サウスウエスト研究所のデイビッド・マコーマス(National Geographic News September 24, 2008)