★生物学的問題点★
注:写真は「茨城県立自然史博物館」の特別展「サルから人へ」(2006年6月まで開催)の展示物を許可を得て撮影させていただきました。

★人類という「生き物」の大雑把な歴史★
霊長類真猿亜目狭鼻類下目ヒト属ホモ・サピエンス


(原猿類)

(オランウータン・高等猿類)

(猿人)

(ジャワ原人)

(ネアンデルタール人・現在の人類と同時代に発生して、先に絶滅した)

追記:「ネアンデルタール人は現生人類と交配していなかった
2008・8月13日19時34分配信 ナショナルジオグラフィックWebサイト  2008年8月に発表されたDNA解析の結果から、現生人類はネアンデルタール人と異種交配していなかった可能性が高いことが分かった。 また、ネアンデルタール人の遺伝子プールには限りがあり、それが彼らの絶滅の要因になったとみられるという。 (Image from Mansell/Time Life Pictures/Getty Images)


「ネアンデルタール人の滅亡に新シナリオ
Kate Ravilious for National Geographic News September 8, 2008
 早熟で早死にする――そんな従来のネアンデルタール人のイメージを覆す研究が発表された。ネアンデルタール人の骨格の調査から、彼らは急速に成長するが、性的な成熟には現生人類より長い時間がかかり、最終的には高齢に達するまで生きていた可能性が高いという。  この研究では、ネアンデルタール人が出産や育児に困難を抱えていたことも示唆され、それが彼らに代わって現生人類が繁栄する原因となった可能性もあるという。  ネアンデルタール人の赤ん坊の頭蓋骨の調査から、彼らの脳は幼児期に急激な成長を遂げていたことが推定された。誕生から成人までの脳の成長スピードは現生人類よりも速かったと考えられ、誕生から2〜3年のうちに成長のピークを迎えていたようだ。  ネアンデルタール人の頭部は現生人類より大きく、したがって脳の容量も大きかったことが分かっている。しかしそれは、彼らが現生人類より早く成熟期を迎えたことを示すわけではない。  ネアンデルタール人はおよそ30万年前のヨーロッパに初めて出現し、現生人類がその地に到達した直後の3万5000年前に謎の絶滅を遂げている。」


ネアンデルタール人 ヒトと混血の可能性 ゲノムを解析
2010・5月7日3時1分配信 毎日新聞
 ヒトと、ヒトに最も近い種で絶滅したネアンデルタール人のゲノム(全遺伝情報)を独米などの研究チームが比較した結果、過去に一部が混血し、ヒトにもネアンデルタール人に由来する遺伝子が残っている可能性があることが分かった。チームが7日発行の米科学誌サイエンスに発表した。【斎藤広子】 【関連記事】新種の人類:4万年前、露南部で生活 骨片のDNAで判明  独マックスプランク進化人類学研究所などの研究チームは、クロアチアで出土した約3万8000年前のネアンデルタール人3体の骨の化石の細胞核からDNAを取り出し、ゲノムを解析。アフリカ南部▽同西部▽パプアニューギニア▽中国▽フランスのヒト5人のゲノムと比較した。その結果、アフリカ人を除く3人の方がネアンデルタール人のゲノムと一致する率がわずかに高かった。チームは、アフリカで誕生したヒトの一部が8万年前以降にアフリカを離れた後、ユーラシア大陸に広がる前に中東近辺でネアンデルタール人と混血した可能性があると指摘。「ヒトの遺伝子の1〜4%はネアンデルタール人に由来している可能性がある」と推測している。  これまでヒトの細胞内のミトコンドリアDNAの分析などから、ヒトの祖先はアフリカで15万〜20万年前に誕生して以降、絶滅した他種と混血しないまま、ユーラシア大陸を経て全世界に広まったという「アフリカ単一起源説」が主流だった。一方、ネアンデルタール人については、ヒトと共存する時期があったことや、両者の交流を示唆する石器が発見されていることから、混血の可能性も指摘されていた。
 ◇ことば・ネアンデルタール人
 ヒトと共通の祖先から50万年前以降に分かれた、ヒトに最も近い種。出土した化石の研究から、約40万〜3万年前にヨーロッパから西アジア一帯にかけて分布したとされる。1856年にドイツのネアンデル谷の洞窟(どうくつ)で初めて骨格の化石が発見された。」

*おいら注:アフリカ起源の現在のヒトは「ホモサピエンス・サピエンス」というのが正式の学名で、ネアンデルタール人は「ホモサピエンス・ネアンデルタレンシス」人類に白人〜黄色人・黒人までいるのは、環境に対する適応で、「種の違い」 ではなく、「同じ種の遺伝子のバリエーションの問題」(種の下の亜種の違いと考えられている)で、ワンコ・ニャンコにも体格〜毛の長さ〜姿の違いがありますが、これも「亜種」のレベルの違いで、 「種」としては同じ。→「種が異なる同士ではSEXしても子供ができない」「亜種のレベルの違いはSEXすれば双方の遺伝的特徴を持った子供ができる」
という違いがあります。もし、ネアンデルタール人がヒトと混血できたとすると、「現世人類の先祖」とは「別種の人類」ではなく「亜種」であった可能性もあるということです。
ちなみに、現在の人類の直接の先祖である「ホモサピエンス・サピエンス」は小柄(身長150cm以下)で、その食性の分析から、かなり残酷で肉食が多かったとも云われており(ロクデなしの猿)だった可能性もありますが 「ホモサピエンス・ネアンデルタレンシス」は肩幅が広く、骨格ががっちりしていて(ゴリラ的体型?)身長も160cm以上はあり、その食性や歯の分析から、肉や魚も食べたけど、堅い木の実なども食べており、 化石の発掘された周囲から大量の花粉が見つかることから、既に死者を悼んで「葬式」(土に埋めた遺体の上に大量の花をかけて、追悼していた)をする習慣があり、 ”心優しい原始人”だったという意見もあります。おいらは、”日本原住民”だった縄文人は結構”ネアンデルタール”な特徴が強いと思っていますヽ(’’)

約6500万年前食虫類から霊長類(キツネ猿等の原猿類)が誕生樹上生活に適応→約500万年前、チンパンジーから人類が分化(遺伝子的に0.5%の違い・1990野澤謙) アフリカの大地溝帯の拡大につれて広がったサバンナに進出。動物性タンパクの摂取増える。雑食化→約300〜400万年前猿人 (アウストラロピテクス・アファレンシス)に→その後旧人→新人へと進化。



★人類という「動物」の特徴★

・食性=雑食 ・生活様式=昼行性猿類  ・歩行=2足直立 ・出産=脳が発達したため、他の哺乳類より難産
・育児特性=基本的に手間を掛ける(脳が発達したため「未熟児」の状態で生まなければ頭が産道を通れない)、 人類と共通の先祖を持つチンパンジー・ゴリラには「群れ」の諍いから「子殺し」をすることもある。 (同じチンパンジーから分かれたピグミーチンパンジー(ボノボ)は「性」を個体間のコミュニケーションに利用することで、高等霊長類では唯一「子殺し」の例が無い
・社会性=原猿→新人と進化する過程において、夜行性→薄暮性→昼行性と変化し、それに伴って「社会」という群れを作る傾向が強まった。
・「社会」という群れを作るメリット=分業、育児(教育)に有利、集団の協力で餌を確保できる、外敵に集団で対応できるなど。
・デメリット=1.「群れ」の中で個体間に軋轢(あつれき=ストレス・個人間の諍い)が生じる→単独行動の動物には無い。
2.「群れ」全体として「餌」が減った場合、1人にいきわたる食料(人間の場合「お金」と言っても構わないが)が不足したり、ばらつきが出たりする。

(以上参考文献:「人間の由来」河合雅雄著・小学館1992)

★「種」としての人類・日本人は衰退モードに入っているのではないかという疑問符★

トップページにあった「SEXと戦争と少子化」のファイルはこの分野に移動いたしました。2006年5月にファイルを製作した時点では、「少子化」の根本的な原因は つかみきれていなかったのですが、2007年に政府系の研究所によって、「晩婚化」と「婚姻率が下がっている」ことに原因があることが判明しました。 この2表を見ていただければ分かるとおり、1925年(昭和元年)頃は非嫡出子(法律上の婚姻関係ではないカップルから 生まれた子供)の割合は7%程度いましたが、1960年代に1%を切り、最近1.9%程度にまで上昇してきましたが、基本的には日本人の女性はきちんと法律上の結婚 をしないと子供を産みたがらない(無論、経済上の問題も含めて)ということが言え、また嫡出子(婚姻届をしたカップルから生まれた子)の出生率は日本の 平均出生率を上回る2.0以上を確保していることが分かります。よって、結論としては1.「子供を産み、育てやすい社会環境の整備」 2.「婚姻関係の有無を問わず、子供を産み・育てるということの大切さ・悦びのどの啓蒙活動」によってある程度は「少子化にストップをかけられる」 可能性があります。(^_^)v
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