★原発・放射線の基礎知識と問題・防災という側面から★
元素 | 陽子数 | 中性子数 |
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ヘリウム4 | 2 | 2 |
酸素16 | 8 | 8 |
カルシウム40 | 20 | 20 |
カルシウム48 | 20 | 48 |
ニッケル48 | 28 | 20 |
ニッケル56 | 28 | 28 |
スズ100 | 50 | 50 |
スズ132 | 50 | 82 |
鉛208 | 82 | 126 |
宇宙からの放射線 | 0.4mSv |
---|---|
大地に含まれる放射性物質 | 0.5mSv |
飲食物に含まれる放射性物質 | 0.3mSV |
大気中に含まれるラドンから | 1.2mSv |
参考:成田ーNY往復 | 0.1mSv |
合計 | 2.4mSv(成田-NY間年1往復した場合は2.5mSv) |
国立ガンセンターの解説(白血病とは?)
いわゆる「血液のがん」のことです。血液は、酸素を運搬する赤血球、主に細菌やカビ、ウイルスを攻撃する白血球、血管の壁に張りついて出血を止める血小板などの血球と、液体である血漿(けっしょう)成分から構成されています。
普段は赤血球の色で赤く見える血液が、がん化した白血球が異常に殖えて白く見えることから、「白血病」という名前がつきました。この病気は、1800年代にドイツの有名な病理学者であるVirchow(ウィルヒョウ)先生がはじめて報告したのですが1)、当時は十分な検査法や満足のできる治療法はありませんでした。今は容易に血液検査ができますので、血液が白くなるまで診断がつかないことはほとんどありません。以前は「白血病=死に至る病」でしたが、現在では医学の進歩により、治癒が期待できる病気の1つになっています。
白血病には、いくつかの種類があります。急速に進行する「急性白血病」(芽球が急速に殖え、治療しないと数週間から数ヵ月以内に命を落とす)と、ゆっくりと経過する「慢性白血病」(さまざまな成熟段階で白血球が殖え、場合によっては年単位で進行する)、あるいは殖える細胞の種類により、顆粒球などの骨髄球系の細胞を起源とする「骨髄性白血病」と、リンパ球系の細胞から発生する「リンパ性白血病」とに分類されます。 白血病の分類 -------------------------------------------------------------------------------- 1) 急性白血病 (1) 急性骨髄性白血病(Acute Myeloid Leukemia:AML) (2) 急性リンパ性白血病(Acute Lymphoblastic Leukemia:ALL)(急性リンパ性白血病バーキット型はEBVウイルスによることが判明、また成人T細胞性白血病も日本においてHLTV−1ウイルスの感染によることが判明) 2) 慢性白血病 (1) 慢性骨髄性白血病(Chronic Myelogenous Leukemia:CML) (2) 慢性リンパ性白血病(Chronic Lymphocytic Leukemia:CLL ) 白血病の原因は、まだ完全に解明されたわけではありませんが、白血病を含めて、「がん」はいくつかの遺伝子異常(遺伝子の傷)が原因で発症すると考えられています。「ファンコニー貧血」、「ダウン症候群」、「ブルーム症候群」等と呼ばれるまれな病気は、いずれも生まれながらにして遺伝子異常を持つ血液の病気で、特に白血病の発症頻度が高くなることが知られています。もちろん、その疾患の患者さんが必ず白血病になるというわけではありません。 また、広島、長崎の原爆投下後に、その周辺で白血病が多発していて、放射線も原因 の1つになり得ることがわかっています。ほかにベンゼンやトルエンなどの化学物質や、アルキル化剤を含む抗がん剤もまた、白血病発症の要因になるといわれています。 一部の感染症も、何らかの仕組みで白血病につながります。九州や四国に多いとされるHTLV-Iというウイルスは、成人T細胞白血病/リンパ腫の原因とされます。また、日本人の多くが感染しているEBウイルスも、バーキット型白血病/リンパ腫の原因になる可能性があります。もちろん、これらのウイルスに感染すると必ず白血病になるというわけではありません。 「白血病は遺伝するのか」ということを気にする方がいますが、一般的に白血病は遺伝しません。ですから、白血病の父母を持つ子どもが必ず白血病になるというわけではありません。また、白血病の患者さんに接したからといって、白血病が伝染することもありません。 白血病の原因 -------------------------------------------------------------------------------- a) 先天的 ファンコニー貧血 ダウン症候群 ブルーム症候群など b) 後天的 放射線 化学物質(ベンゼン、トルエン等) 薬剤(抗がん剤) ウイルス(HTLV-I、EBウイルス等) 白血病の症状はさまざまで、白血病に特徴的なものは特にありませんが、その症状は急性白血病と慢性白血病で若干異なります。 1)急性白血病の症状 血球のもとになる細胞は、骨の中にある骨髄にあります。白血病の場合、骨髄の中で白血病細胞(がん細胞)が異常増殖するため、血液をつくる場所がなくなり、正常な血球(赤血球、白血球、血小板)が減少します。酸素を運ぶ赤血球が減ると貧血になり、顔面蒼白、全身のだるさ(全身倦怠感(ぜんしんけんたいかん))、ちょっとした動作での動悸(どうき)や息切れが認められるようになります。 白血球が少なくなると、感染症を起こしやすくなります。その場合、発熱は感染症を示唆する重要な症状です(なお、発熱は感染症だけでなく、白血病細胞が殖えること自体で起こる場合もあります)。 血小板が減ると、青あざ(紫斑)ができやすくなり、鼻血や歯ぐきからの出血が認められるようになります。 白血病細胞が骨髄で殖えすぎることによって、骨や関節が痛むことがあります。あるいは白血病細胞が血管外に出て、さまざまな臓器に浸潤(しんじゅん)し、肝臓や脾臓が大きくなったり(肝脾腫(かんひしゅ))、リンパ節が腫脹したり、歯肉の腫(は)れることがあります。あるいは白血病細胞のかたまり(腫瘤(しゅりゅう))等をつくることもあります。白血病細胞が脳や脊髄の中に浸潤することもあり、そのときは頭痛、吐き気等がみられることがあります。この状態を“中枢神経白血病”、あるいは“中枢神経浸潤”と呼びます。 急性白血病の主な症状 -------------------------------------------------------------------------------- 貧血症状 : 顔面蒼白、全身倦怠感、動いたときの動悸・息切れ等 感染症状 : 発熱、咽頭痛(いんとうつう)、せき、下痢等 出血症状 : 紫斑(しはん)、鼻出血、歯肉出血等 感染症状 : 骨痛、肝脾腫、リンパ節腫脹(りんぱせつしゅちょう)、頭痛、嘔気(おうき)、腫瘤形成等 -------------------------------------------------------------------------------- 2)慢性白血病 慢性白血病は進行がゆっくりであるため、初期にはほとんどの患者さんが無症状で、 健康診断の血液検査をきっかけに診断されることがよくあります。このほか、脾臓や肝臓が大きくなったり、 リンパ節が腫れたりすることがあります。これに加えて、慢性リンパ性白血病では免疫力が低下し、 細菌、カビ、ウイルスによって、溶血性貧血などの自己免疫性疾患を合併したりすることがあります。 |